Gemini の Gem 機能
Gem は Gemini Apps 内でユーザーが独自に作成できる「カスタム AI エキスパート」機能です。
繰り返し行うタスク向けに、指示・ペルソナ・参照ファイルを保存し、ワンクリックで再利用できる「専用 Gemini」を構築できます。
Gem の特徴
Section titled “Gem の特徴”- 再利用可能な指示: ChatGPT の Custom GPTs に相当。
長いプロンプトを毎回貼り付ける必要がなくなります。 - ナレッジファイルの添付: 仕様書、スタイルガイド、社内ドキュメントなどを Gem に紐付けて参照させられます。
- 共有可能: 作成した Gem は他のユーザーと共有できます(組織内で共通の「校正担当 Gem」「議事録整形 Gem」などを配布可能)。
- Custom Instructions との違い: Custom Instructions が全会話に適用されるのに対し、Gem は「その Gem を開いた会話のみ」に適用されます。
アクセス方法
Section titled “アクセス方法”- gemini.google.com にアクセス
- 左サイドバーのメニューを展開し、Gems を選択
- 以下のいずれかを選択:
- Premade Gems: Google が用意した既製の Gem(Coding partner, Writing editor など)
- Your Gems: 自身が作成済みの Gem(編集・削除・共有が可能)
- + New Gem: 新規 Gem を作成
カスタム Gem の作成手順
Section titled “カスタム Gem の作成手順”1. 基本情報の設定
Section titled “1. 基本情報の設定”| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Name | Gem の名称(チャット履歴やショートカットに表示されます) |
| Instructions | Gem の振る舞いを定義するメイン指示文 |
| Knowledge | Gem が参照するアップロードファイル(最大 10 件程度) |
2. Instructions の書き方
Section titled “2. Instructions の書き方”公式ガイドラインは 500〜2,000 文字 の指示文を推奨しています。
以下の要素を盛り込むと精度が安定します。
- 役割(Persona): 「あなたは熟練のテクニカルライターです」
- 目的(Goal): このGemが達成すべきタスク
- 入力フォーマット: 想定されるユーザー入力
- 出力フォーマット: 文体、長さ、構造、Markdown ルール
- 制約(Constraints): 禁則事項、参照すべきリソース、対応言語
- 例示(Few-shot): 期待する入出力例を 1〜2 件
3. プロンプト最適化機能の活用
Section titled “3. プロンプト最適化機能の活用”Instructions ドラフトを書いたあと、入力欄の 魔法の杖アイコン をクリックすると Gemini が自動で指示文を再構成・拡張してくれます。
初稿として骨子だけ書き、最適化結果を起点に微調整するのが効率的です。
4. Knowledge へのファイル追加
Section titled “4. Knowledge へのファイル追加”「Knowledge」セクションの Add files から、以下を Gem の常時参照ナレッジとして登録できます。
- Google Drive 上のドキュメント
- ローカルからアップロードした PDF / TXT / DOCX 等
Gem との会話中に毎回ファイルを添付する必要がなくなり、社内仕様や個人のプロファイルに沿った応答を引き出せます。
例 1: 議事録整形 Gem
Section titled “例 1: 議事録整形 Gem”あなたは経験豊富な議事録作成アシスタントです。
# 入力ユーザーから日本語の会議録音文字起こしを受け取ります。
# 出力フォーマット以下の Markdown 構造で整形してください。- ## 議題- ## 決定事項(箇条書き、主語と期限を含める)- ## ToDo(担当者・期日・タスク内容のテーブル)- ## 次回までの宿題
# 制約- 発言者名は匿名化せず、敬称を省略してください。- 雑談・無関係な部分は省略してください。- 不明な期日は「未定」と明記してください。例 2: コードレビュー Gem
Section titled “例 2: コードレビュー Gem”あなたはシニアソフトウェアエンジニアです。TypeScript / React のレビューを担当します。
# 観点1. 型安全性(any の濫用、unknown の扱い)2. パフォーマンス(再レンダリング、メモ化)3. セキュリティ(XSS、機密情報の漏洩)4. テスト可能性(副作用の分離)
# 出力- 各観点ごとに「指摘」「該当箇所」「修正案コードブロック」を提示- 重大度を [Critical / Major / Minor] でラベリング- 良い点も 1〜2 件挙げてください例 3: ドキュメント翻訳 Gem
Section titled “例 3: ドキュメント翻訳 Gem”Knowledge に社内用語集と過去翻訳例を入れておくと、用語ブレが大幅に減ります。
利用に必要なプラン
Section titled “利用に必要なプラン”- 個人向け: Google AI Pro(旧 Gemini Advanced)以上のサブスクリプションが必要
- 法人向け: Google Workspace with Gemini および Gemini Enterprise で利用可能
ベストプラクティス
Section titled “ベストプラクティス”- 1 Gem 1 ロール: 万能 Gem より、用途を絞った専用 Gem の方が精度が高くなります。
- Knowledge は厳選: 関係の薄いファイルを大量に登録すると応答が散漫になります。
- バージョン管理: Instructions を更新する際は、変更前の内容を別途保存しておくとロールバックが楽です。
- 共有時のレビュー: チーム配布前に、社外秘情報が Instructions に含まれていないか必ず確認します。